今回の記事では、Time MachineでバックアップをとっているMacユーザーが、新しいMacに引っ越しする際に、注意すべき点について解説します。
Lightroom Classic CCをお使いの方が、Time Machineを使って旧Mac→新Macにデータ移行をする際、以下の操作を行っておかないと、新MacでAdobe IDの認証が正しくおこなわれず、Lightroomが使えなくなってしまうことがあるのです。
(普通にTime Machineだけ使ってデータ移行を行っても、何も問題が発生しないこともあるようですが、以下の操作は、アドビ システムズ社の日本法人が勧めるものですので、なるべく、行っていただきたいと思います。以下を行わずに、Time Machineのみによるデータ移行を行って、エラーが発生した場合、とても面倒な操作を行って修復を試みることになりますので。なお、移行作業は自己責任でお願いいたします。)
主な作業内容は以下のとおりです。
- 旧MacでLightroomを最新版にアップデートする。
- 旧Mac上でLightroomを起動し、カタログファイルが存在する場所を確認する。
- 旧Mac上からLightroom Classic CCをアンインストールする。PhotoshopやBridgeなど、他のAdobeのソフトがある場合はそれらも全てアンインストールする。
- 旧Mac上からCreative Cloud デスクトップアプリをアンインストールする。
- 旧Mac内にある、現像プリセットのフォルダーをUSBメモリーなどにバックアップする。(※1)
- 旧Mac内にある、その他のプリセットやテンプレートが入っているフォルダーをUSBメモリーなどにバックアップする。(※2)
- この状態で、Time Machineのバックアップデータを作成する。
- 新MacにTime Machineを使ってデータ移行する。
- 新MacにLightroom Classic CCをインストールする。PhotoshopやBridgeなど、他のAdobeのソフトも必要に応じてインストールする。
- 新Macで、Lightroom Classic CCのカタログファイルのある場所をFinderで開き、ダブルクリックしてLightroomを起動する。
- 必要に応じて上記5.と6.のデータを新Macの同じ場所にコピーする。(※3)
※1ご自分で現像プリセットを作ったり、第三者が作ったプリセットを購入して使ったりしている方が対象です。
※2 ご自分で、書き出し用プリセット、読み込みプリセット、メタデータプリセットなどを作っている方が対象です。
※3 Time Machineでデータ移行を行った結果、上記5.と6.のフォルダーが正しくコピーされていた場合は、11.の作業は必要ありません。
それでは、順番に解説していきます。
- 旧MacでLightroomを最新版にアップデートする。
Creative Cloud デスクトップアプリで「Apps」のタブを選択し、「Lightroom Classic CC」の欄に「アップデート」ボタンが表示されていたら、クリックして、最新版のLightroomにアップデートしてください。「開く」というボタンが表示されている場合は、アップデートする必要はありません。 - 旧Mac上でLightroomを起動し、カタログファイルが存在する場所を確認する。
通常どおり、旧MacでLightroomを起動する。
メニューの「Lightroom」>「カタログ設定」を開く。
「一般」のタブを選び、「情報」欄の「場所」に表示される、カタログファイルがある場所をメモしておく。 - 旧Mac上からLightroom Classic CCをアンインストールする。PhotoshopやBridgeなど、他のAdobeのソフトがある場合はそれらも全てアンインストールする。
旧Macで、Creative Cloudデスクトップアプリを起動し、以下の操作を行ってください。①Appsのタブを選び、Lightroom Classic CCの欄の「
」ボタンをクリックする。
②「管理」という項目が表示されるので、クリックする。
③「アンインストール」をクリックする。
Lightroom Classic CC以外にもインストールされているAdobeのソフトがある場合は、同じ作業を繰り返して、アンインストールする。 - 旧Mac上からCreative Cloud デスクトップアプリをアンインストールする。
以下のページにアクセスし、「Mac での Creative Cloud デスクトップアプリケーションのアンインストール」の欄に記載されている操作を行ってください。 - 旧Mac内にある、現像プリセットのフォルダーをUSBメモリーなどにバックアップする。(ご自分で現像プリセットを作ったり、第三者が作ったプリセットを購入して使ったりしている方のみが対象です。)
旧MacでFinderを開き、以下の2つのフォルダーをUSBメモリーなどにコピーしてください。※Finderの「Macintosh HD/Users/(ユーザー名)」内に「Library」フォルダーが見当たらない場合は、キーボードの「Option」キーを長押ししながら、Finderメニューの「移動」>「ライブラリ」を選んでください。
Macintosh HD/Users/(ユーザー名) /Library/Application Support/Adobe/Camera Raw/Settings/Macintosh HD/Users/(ユーザー名) /Library/Application Support/Adobe/Camera Raw/ImportedSettings/
なお、この2つのうち、「Import Settings」フォルダーは存在しないことがあります。その場合は、一つ目の、「Settings」フォルダーのみコピーしてください。
- 旧Mac内にある、その他のプリセットやテンプレートが入っているフォルダーをUSBメモリーなどにバックアップする。
旧MacでFinderを開き、以下のフォルダーをUSBメモリーなどにコピーする。
※Finderの「Macintosh HD/Users/(ユーザー名)」内に「Library」フォルダーが見当たらない場合は、キーボードの「Option」キーを長押ししながら、Finderメニューの「移動」>「ライブラリ」を選んでください。
Macintosh HD/Users/(ユーザー名) /Library/Application Support/Adobe/Lightroom
(ご自分で、書き出し用プリセット、読み込みプリセット、メタデータプリセットなどを作っていない方はこの操作は行わなくて大丈夫です。) - この状態で、Time Machineのバックアップデータを作成する。
メニューバーの Time Machineメニューから「今すぐバックアップを作成」を選択します。
- 新MacにTime Machineを使ってデータ移行する。
以下のサイトを参考にTime Machineを使ってデータの移行を行ってください。
https://support.apple.com/ja-jp/HT204350 - 新MacにLightroom Classic CCをインストールする。
以下のサイトにアクセスし、Lightroom Classic CCをインストールします。https://helpx.adobe.com/jp/lightroom/get-started.html
これにより、Creative Cloudデスクトップアプリもインストールされるので、それを起動し、必要に応じて他のソフト(例:PhotoshopやBridgeなど)もインストールしてください。
- 新Macで、Lightroom Classic CCのカタログファイルのある場所をFinderで開き、ダブルクリックしてLightroomを起動する。
カタログファイルはTime Machineによって新Macにコピーされます。
上記2.でメモした場所をFinderで開いてから、カタログファイルのアイコンをダブルクリックするとLightroomが起動します。 - 上記5.と6.のデータを新Macの同じ場所にコピーする。
Time Machineは5.と6.のデータを正しくコピーしてくれるため、この作業は通常、行う必要はありません。新MacでLightroomを起動し、これまで使っていたプリセットやテンプレートが、引き継がれていればOKです。万が一、プリセットやテンプレートが新MacのLightroom画面に表示されない場合は、上記5.と6.でUSBメモリーなどに保存しておいたファイルやフォルダーを、新Macの同じ場所にコピーしてください。この際、Lightroom Classicを終了し、Finderを使って必要なファイルやフォルダーのみをコピーするようにしてください。USBにバックアップをとったフォルダーの中から、ご自分で作ったプリセット、購入したプリセット、そして、ご自分で作ったテンプレートなどのみを探して、旧Macの元の場所と同じ場所にコピーします。
以上で旧Macから新Macへの移行作業は完了です。
だいぶ手間がかかる作業ですが、これを行わず、エラーが発生してしまうと、その修復にはとても面倒な操作が必要となってきますので、しっかり、上記の移行手順で進めてくださいね。
今回の記事はここまでです。
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