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ライトルームでやってはいけないこと⑤

ライトルームでやってはいけないこと5-Featured

 
「ライトルームでやってはいけないこと」のシリーズ記事第5弾です。

市販されているライトルームの指南書などは、写真の現像に重きを置いているものが多く、写真管理の方法や、推奨の設定などに関して、あまりわかり易く解説していないのが現状です。また、機能の説明が多く、「こうすべき」、とか、「こうしてはいけない」という記述もあまりありません。

また、周囲のライトルームユーザーに助言を求めても、「僕はこうやって使ってるけど。」という話しが多く、「なぜ、そうすべきなのか」という説明が欠落しているケースが多くあるのではないでしょうか。

「ライトルームでやってはいけないこと」の解説記事は、ライトルームの裏表を知り尽くしたプロのフォトグラファー、マサ・オニカタが自信を持って皆さんにお伝えする内容となっています。ライトルームの技術的仕様を深く理解し、「最も典型的で、実用性の高い使い方」に基づき、「ライトルームでやってはいけないこと」と、「何故そうしてはいけないのか」という理由をわかり易く解説していますので、是非読み進めてくださいね。
 
なお、この記事は、Lightroom Classicやその前身のLightroom (Lightroom CC 2015, Lightroom 6, Lightroom 5など)を対象としています。

ご自分のライトルームのバージョンがわからない方は、以下のページでご確認ください。

 Lightroomには、仕様や使い勝手が大きく異なるものがありますので、お持ちのバージョンをご確認ください。 当ウェブサイト上の、Lightroom関連記事や、ミヤビプロダクションがご提供する各種サービス(カタログ整理代行・データ移行・ポートフォリオWebサイト作成・使い方レッスン等)はLightroomの、以下「a.」~「c.」のバージョンを対象としています。「d.」は「対象外」となっておりますのでご注意ください。a: Lightroom Classic(2017年10月18日に、これまでのLightroomがLightroom Classicという名称に変わりました...
ライトルーム・ご利用バージョンの確認方法 - ミヤビプロダクション

 
さて、今回の「やってはいけない」記事は、「むやみに新しいカタログを作ってはいけない」という内容になります。「自分は一つのカタログしか使っていない」という方も、「なぜ複数のカタログを作るべきではないのか」という話は将来の参考になると思いますので、ご一読くださいね。


カタログファイルをあまり理解されていない方は以下の記事をまずはお読みください。
アドビ・ライトルーム (Adobe Lightroom)を使う写真愛好家やプロのカメラマンが今どんどん増えてきていますが、今日は、「ライトルームのカタログファイルって何?」という話をしたいと思います。新規にカメラを買うと、無料の現像ソフトが同梱されていたり、ウェブからダウンロードできたりします。キャノンでいうとDPP(Digital Photo Professional)ニコンはCapture NX-DソニーはImaging Edgeといった名称のソフトですね。(adsbygoogle = window.adsbygoogle || ).push({}); これらの現像ソフトとライトルームが決定的に違うの...
ライトルームのカタログファイルって何? - ミヤビプロダクション

なお、今回の記事は、一般の写真愛好家の方々を主眼に書いています。仕事で写真を撮っていて、複数のチームメンバーで作業するケースなどでは、プロジェクトごとにカタログファイルを作ったりします。また、報道カメラマンの方々は、ひと月に数万枚の写真を撮ったりする場合もありますが、そういったケースでもカタログファイルを分けるのが典型的です。膨大な数の写真を取り込むと、ライトルームの動作速度が遅くなることがありますので。

ただ、一般の方は、それほど写真の枚数も多くはないでしょうし、個人的な用途でライトルームを使っている(つまり、プロジェクトごとにカタログを分ける必要がない)はずですので、一つのカタログファイルをずっと使い続けるべきなのです。

一つのカタログに取り込める写真の枚数は色々な要素が関係するため明言はできません。

パソコンのスペックが低かったり、各写真の解像度が非常に高かったり(例:4000万画素以上)、部分補正(補正ブラシ、段階フィルター、円形フィルター、スポット修正など)を数多くの写真に対して行っていたり、と、様々な要因でライトルームの動作速度が遅くなることがあります。


ライトルームを使用する際の、理想的パソコン仕様に関しては以下の記事をご一読ください。
公開日:2018年8月19日最終更新日:2019年8月22日今回の記事では、Lightroom Classic CCやPhotoshop CCの使用に適したノートパソコンのスペックに関して解説していきたいと思います。「適した」という表現には色々な解釈があると思いますが、ここでは、「この仕様のパソコンを買っておけば安心です」、という視点で解説したいと思います。あまりスペックの低いパソコンを買ってしまうと、「ライトルームやフォトショップを使うことはできるが、動作が遅くてかなりストレスを感じる」という結果になってしまいますし、逆に、大枚をはた...
ライトルームとフォトショップに適したノートパソコンの仕様 - ミヤビプロダクション

ただ、この記事に記載しているスペックを充たしているパソコンであれば、「ざっくり申し上げて」、10万枚以上の写真を一つのカタログに読み込み、問題のない動作速度で作業できると思っていただいてよいと思います。

ですので、ほとんどの方が、一つのカタログを数年間は快適に使い続けることができるはずです。また、パソコンを買い替える「数年後」には、パソコンの平均スペックも更に向上しているはずですので、ライトルームの動作速度も速くなり、同じカタログに更に写真を追加しても問題ない状況になっていることも想像できますね。

ということで、一般的な使い方をしていれば、ライトルームのカタログは一つだけで問題ないと、と考えていただいてよいでしょう。


 
では、今度は、カタログを分けるべきではない理由に関して、以下で説明したいと思います。
 

カタログを分けるべきではない理由:

 
カタログを分けるべきでなない理由には主に以下の三つがあります:

  1. 写真の検索性
  2. ライトルーム・モバイルとの同期
  3. キーワードの管理

「ライトルームでやってはいけないこと」のシリーズ記事①~④はこちらをお読みください。

今回の記事は、「Lightroomを使っていく上で、やってはいけないこと」に関してです。「絶対にNG」というわけではないのですが、「よほどの理由がない限り、それはやめた方が良い」ということがLightroomには結構ありますので、シリーズ記事で少しずつ発信していきたいと思います。(今回の記事はLightroom Classic CCやそれ以前のLightroom CCを対象としています。2017年10月18日にリリースされた、クラウドベースのLightroom CCは対象外ですのでご了承ください。ご利用中のバージョンが不明の場合は、以下のページでご確認ください。...
Lightroomでやってはいけないこと① - ミヤビプロダクション
 「Lightroomを使っていく上で、やってはいけないこと」第2弾の記事です。以下、「Lightroomを使っていく上で、やってはいけないこと」のシリーズ記事となりますので、よろしければこちらもお読みください。まずは、「カタログのバックアップファイルの保存場所を、オリジナルファイルと同じ場所にしておくのはNG」という内容です。 2018年10月12日に『ライトルームでやってはいけないこと③』という記事もアップしました。「写真保存フォルダーはライトルーム専用にする」という内容です。是非ご一読ください。 2019...
Lightroomでやってはいけないこと② - ミヤビプロダクション
 「Lightroomを使っていく上で、やってはいけないこと」第3弾の記事です。以下の「Lightroomを使っていく上で、やってはいけないこと①」及び「Lightroomを使っていく上で、やってはいけないこと②」の続編となりますので、よろしければこちらの記事もあわせてお読みください。 (今回の記事はLightroom Classic CCやそれ以前のLightroom CCを対象としています。2017年10月18日にリリースされた、クラウドベースのLightroom CCは対象外ですのでご了承ください。ご利用中のバージョンが不明の場合は、以下のページでご確認くだ...
Lightroomでやってはいけないこと③ - ミヤビプロダクション
「ライトルームでやってはいけないこと」シリーズ記事の第4弾です。今回は、比較的「軽め」の内容で、「メモリーカード内の写真を削除せずにいつまでもとっておくのはNG!」という話です。シリーズ記事の①~③は以下をご覧ください。通常、ライトルームを使った作業は以下の流れで行います。  もちろん、順序が多少前後しても問題ありません。例えば、現像を行った後に、選別を行い、不要な写真を削除するとか、遡って1年前に撮った写真を現像する、というケースもありますね。ただ、必ず行っていただきたいのは、⑧ の「写真のバック...
Lightroomでやってはいけないこと④ - ミヤビプロダクション

 
  1. 写真の検索性

    ライトルームは写真の検索がとても得意です。例えば、「2015年の1月に江ノ島で撮った夕日の写真で、★が2つ以上付いており、しかもISO200以下で撮影したもの」といった条件で、あっという間に該当する写真を見つけることができるのです。


     
    写真を検索する方法に関しては、以下の記事で詳しく説明しています。とても簡単な操作ですので、ご一読ください。


    今回の記事は、Lightroom Classicやそれ以前のLightroom(例:Lightroom CC 2015, Lightroom 6, Lightroom 5など)をお使いの方向けに、「写真の検索方法」に関する解説をしてみたいと思います。ライトルームの現像機能に魅力を感じて導入する方がとても多いのですが、実は、「現像」はライトルームのわずか半分程度の機能で、残りの半分が「写真管理機能」です。写真管理機能の中でも特に重要なのが「検索」ですね。「何年も前に撮影した写真が、どこに保存されているかわからず、探すのにてこずってしまった」という経験は誰もがお持...
    ライトルームで写真を検索する方法 - ミヤビプロダクション

    非常に優秀な検索機能ですが、実は、カタログをまたいで写真を検索することができません。つまり、「あの写真はどのカタログに入れたんだっけ?」と悩む羽目になるわけですね。そして、写真を探すために、カタログを一つ開いては閉じ、別のカタログを開いては閉じ、ということを繰り返し、時間を無駄に費やすことになります。


     

    こういう時にカタログが一つだけだと、一発で探している写真を見つけられるわけです。

  2.  

  3. ライトルーム・モバイルとの同期

    Lightroom Classicやその一つ前のバージョン(Lightroom CC 2015)には、一部の写真をクラウドと同期し、それをスマートフォンやiPadなどで閲覧したり、簡易現像したり、更に、キーワード付けや、★付けなどをすることができます。そして、モバイルデバイスで行った作業の情報がまたクラウドに上がり、パソコンのLightroomに反映されます。


     


    ライトルーム・モバイル(Lightroom Mobile)に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
    この記事は2017年7月2日に投稿し、その後、2018年10月1日に一部情報を更新したものです。今回の記事はLightroom Classic CCやそれ以前のバージョンのLightroom CCを対象としています。買い取り版Lightroom(例:Lightoom 5/ Lightroom 6)や、2017年10月18日にリリースされた、Lightroomのクラウドベース・バージョン(現在は、これがLightroom CCと呼ばれています)は対象外ですのでご了承ください。ご利用中のバージョンが何か不明の場合は、以下のページでご確認ください。 今回はLightroom Mobile(アドビ・ライトルームのモバ...
    最初に理解しておくべきLightroom Mobileの仕組み - ミヤビプロダクション

    とても便利なライトルーム・モバイルですが、実は、クラウドと同期できるのは一つのカタログのみです。

    ですので、カタログを複数作ってしまっていると、「どのカタログをクラウド同期するべきか」と悩む羽目になるわけですね。


  4.  

  5. キーワードの管理

    上記1.でも述べたように、ライトルームはとても写真検索が得意なアプリケーションソフトです。そして、高い検索性を維持しながら使い続けるために、各写真にキーワード(タグのようなもの)をふっておくべきです。

    「キーワード付け」には一貫性がとても重要で、例えば、数年間、江ノ島の写真を撮り続けて、2000枚ほど貯まったとしましょう。この時、300枚の写真には「江ノ島」というキーワードが付けてあり、残りの1700枚には付いていない、という状況だと、「江ノ島」というキーワードを使って江ノ島の全ての写真を検索することができない、つまり、検索性が損なわれた状態になっている、ということになります。また、一部の写真には「江ノ島」というキーワードが付けてあり、別の写真には「江の島(『の』がひらがな)というキーワードが付いているとしましょう。これだけでも「検索性が損なわれている」と言えますね。


     
    ライトルームの写真管理機能をフルに使いこなすためには、キーワードのつけ方についてしっかりと考え、一貫性を保ちながら、抜け漏れなくキーワードを付けていく必要があるのです。

    以前「キーワードを極める」という記事を書きました。ちょっと長い記事ですが、よろしければ、お時間のある時に読んでみてください。

    (今回の記事はLightroom Classic CCやそれ以前のバージョンのLightroomを対象としています。2017年10月18日にリリースされた、クラウドベースの新Lightroom CCは対象外ですのでご了承ください。)ライトルーム(Adobe Lightroom)には、大変優秀な写真管理機能が備わっています。「写真管理」という言葉の定義は、大きく分けて2つあります。 一度の撮影で大量に撮った写真を比較し、ベストショットを選ぶこと(選別、絞り込み、取捨選択などと言ったりします。) 過去に撮影した膨大な量の写真の中から一定の条件を満たす写真を効率...
    【徹底解説】ライトルーム~キーワードの付け方 第1頁(全3頁) - ミヤビプロダクション

     
    この記事を読むとおわかりいただけるのですが、ライトルームでは、「キーワードリスト(ライブラリモジュールの右側にあるパネルです)」というものを有効活用して、しっかりとキーワード付けをしていくべきです。しかしながら、残念なことに、この「キーワードリスト」はカタログ間で同期することができません。


     
    「力技」で同期する方法があるにはあるのですが、これはとても手の込んだやり方なので、あまりお勧めしていません。

    前回の記事では、分類化と階層化がされたキーワードリストをダウンロードし、ライトルームのカタログに読み込む方法に関して説明しました。長い記事ですが、今回の解説を理解していただく為に、とても重要な内容ですので、是非一度ご一読ください。 さて、今回は、キーワードリストを複数のカタログで共有する方法です。残念ながらライトルームには「キーワードリストを同期して、複数のカタログで使用する」といった機能が備わっていません。そこで、ある「裏ワザ」を使って、キーワードリストの共有化を図ります。「共有化」と...
    キーワードリストを複数のライトルーム・カタログで共有する「裏ワザ」 - ミヤビプロダクション

     
    ということで、カタログが複数存在していると、それぞれのカタログでキーワードリストを管理することになってしまい、その作業に無駄に時間を割くことになるのです。

 
以上3点が、ライトルームで「むやみに新しいカタログを作るべきではない理由」です。

いかがでしたでしょうか?
 
ライトルームを自己流で使い始めてしまうと、上述した「不都合」に関して理解することなく、やたらと新しいカタログを作ってしまうかもしれませんが、ライトルーム初心者の方は、意識して、一つのカタログを使い続けるようにしてくださいね。

長い期間ライトルームを使っている方で、カタログが分散している場合は、ミヤビプロダクションの「カタログ整理代行サービス」をご検討くださいね。各カタログの中身を整理したうえで、一つのカタログに統合するお手伝いをさせていただきますので。

また、ライトルームを基礎からしっかりと理解した上で使い始めたいとお考えの方、そして、「しばらくの期間、ライトルームを使っているが、誤った使い方になっていないか、一度確認してみたい」とお考えの方は、是非一度、「マサ・オニカタのライトルーム使い方講座(マンツーマンレッスン)」をご受講ください。

プライベート・レッスンですので、ご自分のペースでしっかりと学んでいただくことができます。

ライトルーム初心者からプロのカメラマンまで、幅広い層の方々に受講していただき、大変ご満足頂いています。
 

レッスン受講をご希望の方は下のボタンをクリックしてください。

 


 

 

それでは、お申し込み・お問い合わせをお待ちしております。

 
マサ・オニカタ

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